読書◆音楽好きな脳〜Spotifyでプレイリストを作りながら〜

読書◆音楽好きな脳〜Spotifyでプレイリストを作りながら〜

2021年4月3日
音楽

「音楽好きな脳」(著者:Daniel J.Levitin)という本をご紹介。能ミュージック能ライフ!というどこかで聞いたことのある強烈なキャッチコピーと「人はなぜ音楽に夢中になるのか」という副題に惹かれて購入。

2006年に出版された本の新版ということで、巻末の補足などが変わっているようです。音楽プロデューサー・レコーディングエンジニア・演奏家というキャリアをもち、かつ認知心理学者である著者が音楽を科学的に紐解くという内容です。認知心理学についてや音楽の専門用語など少し専門的な話も出てくるのですが、難しすぎることもなく読みやすいです。「音楽が好きだ!!けど結局音楽ってなんなんだ!!」みたいな思いを抱えている(?)方は面白く読めるのではないでしょうか。(決して答えは書いてないですが新たな視点が得られると思います)

また、紹介されている楽曲をSpotifyのプレイリストにまとめていっているのでよかったら聴いてみてください!(プレイリストは記事の一番下に貼ってあります)

音楽とはなんなのか?読みながらわたしが感じたこと

音楽とはなんなのでしょうか?人それぞれが持つ答えは異なるとは思います。

著書のなかに書いてあることを私なりにまとめるとしたら「音楽は時間芸術であり、時の流れのなかで複数の要素が複雑に結びつきながら成り立っているものである。」というところこと。そして「音楽を構成する各要素それぞれに対して私たちは何かしらの共通したイメージを持っている。それによってよってみんなで音楽を楽しむことができている。」ということでしょうか。

イメージとは心の中にあるもので人それぞれの感じ方が違うはずなのにみんなが共通して持っているってなんだか不思議ですよね。こうした音楽に対する共通認識のことをスキーマといったりするようですがそれはまた追々どこかで。

こうして皆が共通したイメージを持つことができるのは人間がもとから持っている本能的な物と人間のつくってきた長い歴史の中でつくりあげ、伝えてきた音楽の記憶の共有のような物もあるのでしょう。

わたしたちの感情は時間の流れにともなって一瞬一瞬変わっていく、昨日と今日、今日と明日では全く異なる物。悩みはつきませんが今に止まり続けることはできないし、逆に言えば今が続くこともない。けど感情は時間という流れの中で生まれる物であり、それぞれの感情に繋がりがある。音楽も同じ位置にとどまることなく時間の流れの中で絶えず変化していく、音が繋がることによってドラマが生まれていくそんな刹那を感じました。

現在、2章まで読み進めたのですが、結構人生を生きる上でのヒントも得られた気がするのでそういう面でもおすすめしたい本です。

音楽は何からできているの?音楽を構成する要素を自分なりにまとめてみた

第二章で音楽を構成する要素、概念について解説があります。解説されていた各要素や概念について本の内容を自分なりに咀嚼してまとめてみました。が、読み直したりいろんな音楽を聴くなかで理解が深まったらまた更新していこうと思います。第二章で解説された各要素が時間軸の中で絡み合い繋がることによって私たちがどのような感情になるのか?などを紐解いて話が展開されていくのが本全体の流れです。是非本を読んでみてください!

大きな概念

ハーモニー

ハモリのことだったり、コード進行のことだったり2つ以上の音程の重なりが形づくるもの。時間の流れのなかでハーモニーを構成する音を変化させることによって曲の背景、私たちが曲の雰囲気を感じとるものが形づくられる。

メロディ

基本要素であるピッチ、リズム、音調曲線などの基本要素が絡み合って生み出される曲のメインテーマ、歌となる物であり皆さんも最も馴染みがあるのではないでしょうか。

調(キー)

曲を構成する複数の音のなかで私たちがそれぞれの音程によって役割、重要度を異なるものと認識することによって形づくられる概念。

拍子

リズムと音の大きさという基本要素の組み合わせが時間軸上で連なることによって音がある規則でまとまって聞こえるようになる。それによって私たちは3拍子や4拍子のような拍を感じることができます。

基本要素

ピッチ

いわゆるドレミファソラシド〜のことです!音の高さです!

音調曲線

音が上がったり〜下がったり〜という時間の流れの中で描かれるメロディが上下する線。

テンポ

曲の全体的な速さ!

リズム

1つ1つの音の長さ、時間の流れの中で複数の音が連なりそれぞれの音の長さが異なる、あるいは同じであることによってつくられるまとまり。

音色

ピアノの音色、ギターの音色など主に楽器によって異なる音の色、響き方。

音の大きさ

私たちが相対的に感じ取っている音の大小。音の振動、空気の圧によって形成される。

プレイリストを作成しながら読み進めるとより面白い!

この本はたくさんの参考曲が登場します。それをプレイリストにまとめてながら読み進めてみるのはどうでしょうか?

一つ一つの楽曲をチェックしながら読み進めるのは時間もかかって大変ですが、それ以上に得られることがありました!

楽曲を検索し、ジャケット画像を見て、音を聴いてと手と耳を目を働かせながら読み進めることで「分かった!」という閃きのような新たな発見を味わえるのでとても面白かったです!是非登場楽曲のプレイリスト作成やってみてください♪おすすめです!

私が作ってみた2章に登場する楽曲を集めたプレイリストです↓
一回作成してしまえば繰り返し聴くことができるので楽曲知識も深まります♪

第2章プレイリスト